ニーハオ北京!時がとまった胡同北京の胡同(フートン)は、百年以上前からある古い路地。自動車は通れないような狭い道も少なくない。北京は、今、オリンピックに向けて再開発の真っ最中。古くて不便な胡同も、どんどん取り壊され新しいビルに変わっている。しかし、さすがにここを観光資源として生かそう、と政府も考えたらしく、一部の胡同を整備して保存している。不便さの解消と伝統的景観と、上手に両立を考えてほしいと思う。 以前にも紹介したチェン・カイコー監督の「さらば、わが愛」という映画で、この胡同が出てくる。主人公たちが育った京劇の親方の家、そして、人気俳優となった彼らが住む立派な四合院。路地から聞こえるのは物売りの声。 疾走する北京のなかで、ゆっくり時間が流れている胡同。激動の中国史を、ひっそりと見続けてきたのも胡同である。 |